(2021/9/19 ブログ更新)
※この記事には掲載禁止のネタバレが含まれます。必ず掲載禁止を読んでから本記事を閲覧してください。
品格を守る会
こんにちは!ぽんたこすです。
掲載禁止、最終話。
この話に品格を守る会という組織が出てきます。今の腐った日本を正しい方向に導こうと活動しているなんともアレな集団です。
そういうヤバそうな奴らをネタにしようとする取材班と品格を守る会の代表のタナカ(通称)のやり取りがこの物語の主軸となります。
掲載禁止 解説
丘直子というジャーナリストがタナカ(仮名)という男に張り付き、ドキュメンタリーを撮るという物語。このタナカっていうのは品格を守る会という、文字通り日本の品格を守るために行動する団体の代表です。
具体的にどういうことをやっているか、丘直子の前で見せてくれました。
・車からタバコをポイ捨てして男の車に対して煽り運転で挑発して、降りてきたところを恫喝
・渋滞の原因となっている運搬業者のトラック運転手の顔にツバを吐きかけ、そのまま車で逃げてトラックに追いかけさせて渋滞を緩和させる
・歩きスマホしてる人にわざとぶつかる
・電車内で化粧してる女性に恫喝
・電車内で通話してるサラリーマンのスマホをぶん投げる
なにやってんだコイツ。
ってくらいしょうもないことですが、これらの行動には裏がありました。いや、裏の裏の裏の裏くらいまであるのでちょっとややこしいので、順を追って説明します。
まず、これはヤラセです。
丘直子が品格を守る会のドキュメンタリーを撮るためにそれっぽい感じの男に代表のタナカ役をやらせて、それっぽい感じのお芝居をやらせていたわけです。
ただこれにも裏がありまして…
ドキュメンタリーの最後の撮影で、タナカは本性を現します。実はタナカは品格を守る会の会長役ではなく、ガチで品格を守る会の会長でした。
タナカは丘直子の前で罰すべき男(未成年のときに事件を起こしたけど罪に問われていない)をころします。そしてそのあとに本当に罰すべき相手として丘直子たちに手をかけようとします。
が、これにもまた裏があります。
実はタナカは品格を守る会に命令されて無理やり品格を守る会の代表のフリをして取材班に接触していました。最後取材班の女性と二人っきりになった際に品格を守る会の目を盗んで取材班の女性を助けようとします。
※タナカの正体まとめ
品格を守る会 会長
のフリをしていた一般人
のフリをしていた本物の品格を守る会 会長
のフリをさせられていた一般人
です。ややこし。
考察 隠された謎
…といっても隠れていませんが。
この話では取材班の丘直子、そしてタナカが2人で撮影を行っているように見せていますが、実際は3人います。
3人目の人物は尚子といいます。
文章中で、「直子は」と表現している場面では尚子視点で物語が展開しており、。「彼女が」と表現している場合では(一部を除き)直子視点です。
ところどころ視点が入れ替わっているので、意識してなかった方はもう一度読み返してみてください。
最後、タナカがこっそり助けようとした女性が尚子で、途中で失禁して最後に登場したのが直子です。
直子の目的はまるで本当に品格を守る会が存在しているかのようなドキュメンタリーを撮影することです。それが世間に流布されることで、直子自身の思想である「この日本が朝日に輝く山桜の美しさを理解できる人だけになること」を推進するため。世に広めるためです。
考察 残る謎
後日、この小説(掲載禁止)が出版社に送られ、掲載が検討されたが、
丘直子が撮った動画が動画アップロードサイトに流出し、小説はお蔵入りになりました。。
…これって誰が流出させたんですかね?
映像は丘直子達が撮影したものであるため、彼女らが流出させた可能性もありますが、世間に見せたい映像って老人がタナカを斬りつけるところまでですよね。
それ以降は裏側でありヤラセを含んでいるので、彼女はそれを世間に見せたくないはずです。
でも最後の部分(丘直子がパチパチしながら登場した部分)って尚子さんが撮影したんですよね。個人的にそこが違和感でした。
なんでここで撮影してんの?って。
流出させたの尚子さんでしょうか?目的はよくわかりませんが、直子がやっていることを世に出すことによるメリットがあるのか。
もしくは本当に品格を守る会が存在して、尚子がそれに属しているからガセネタを流布しようとしている直子のドキュメンタリーを潰すためヤラセ部分も含めて流出させたのかもしれません。
わからん。
もう一回読んでみようかな・・・。
◆「掲載禁止」考察記事はこちらから
・【掲載禁止】考察#1 原罪SHOW(ネタバレあり)
・【掲載禁止】考察#2 マンションサイコ(ネタバレあり)
・【掲載禁止】考察#3 社の囚人(ネタバレあり)
・【掲載禁止】考察#4 欺くして、完全犯罪は遂行された(ネタバレあり)